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【自律神経と健康の基礎知識】冷え対策と自律神経|寒さへの順応を知る

寒い季節というのは、体温を調節するために自律神経を鍛えることができます。冬先前にコートなどで厚着をする。わざわざ自然とともに自律神経が鍛えられていく可能性があるのにもったいないことだと思います。

少し肌寒いというのは、実は自分の身体を自然に慣らしてやらないといけない時で、そこで厚着をしてしまうと、せっかく交感神経で体温を調節する機能を高めようとして、自分の体が自然と戦っているのに、すぐに温室に入ってしまうようなものです。だから冷え性になるわけです。

ダウンジャケットを着る女性

私は、肌寒くなる頃から冬になるまでコートは着ていません。大人でも風の子のように少しずつ順応できる能力を持っているので、順応させようとしているのです。

体自体は、体温の調節をする自律神経を元気に活性化させることで、褐色脂肪細胞を刺激して体温が上がるようにするのです。そういう交感神経をしっかり冬場の時期に鍛えることが、体温調節を楽にしていけるという自然の自律神経を獲得できるわけです。ですから、本当に寒い時は無理しなくても結構ですけれども、少し薄着のつもりで冬を頑張っていただければいいと思います。

室内でスクワットする男性

運動の面から言えば、体温調節に大いに関わる交感神経活動を活性化してくれるのは、スクワットです。できれば1日10回を3セット行いましょう。また、いつもよりもしっかりした速歩とゆっくりした歩行を組み合わせたインターバル・ウォーキングをおすすめします。少し強度を上げた歩き方です。

いつも歩いている速度よりもちょっと努力しないといけないぐらいの頑張った速さで、それを何分もやると大変なので、まあできれば30秒から1分ぐらいやって、その後はいつものゆったりしたウォーキングを2、3分続けるという組合せになります。1分ほど頑張って歩いて、2分ほどゆっくり歩いてみる。1分そして2分。

公園で運動する女性二人

これに慣れてきたら、今度はインターバル速歩(息が弾むぐらいの速歩2分、散歩3分を5~8セット)を始められてはいかがでしょう。規則正しい食生活と運動、睡眠を見直して実行していけば、交感神経活動もよくなり、冷え性も改善できるかもしれません。

この記事を書いた人

森谷敏夫
京都大学 名誉教授
株式会社おせっかい倶楽部 代表取締役

1980年、南カリフォルニア大学大学院博士課程修了(スポーツ医学、Ph.D.)。テキサス大学、テキサス農工大学大学院助教授。テキサス農工大学では医用電子工学の研究者とともにNASAの共同研究に参加、宇宙飛行士の筋疲労や筋肉や体力 低下の予防に関する研究を行った。
1992年より京都大学大学院人間・環境学研究科助教授、2000年から同科教授。2016年3月から京都大学名誉教授。同年4月から中京大学客員教授。

2007年に予防医療の普及推進をめざして立ち上げたNPO法人エビデンスベーストヘルスケア協議会二代目理事長となり、その成果を世の中に広め、具現化していくことを目的として2019年に株式会社おせっかい倶楽部を設立、代表取締役就任。

専門は応用生理学とスポーツ医科学。生活習慣病における運動の重要性を説き有酸素運動を推奨している一方、寝たきり患者や整形外科的に運動ができない人々のための骨格筋電気刺激についても研究を進め、「筋電メディカル®」という新時代のコンセプトを自ら提唱、医学や生活者によるセルフケアの可能性を広げる科学的なアプローチを精力的に行っている。

2024年、「筋電メディカル®」の考え方に基づき、ロコモティブシンドロームやフレイル対策を目標とした新型EMS「筋電メディカル®EMS(MyMed EMS)」を開発。運動生理学に基づき、筋肉がつく過程を、ハードウエア・ソフトウエア両面からの工夫で再現することに成功した。加えて、これまで困難であった体幹部の筋群(インナーマッスル)への刺激手法を開発し、フェムケアにも活用できるEMSとした(特許出願中)。

自律神経活動の研究においても多くの知見があり、自律神経のバランス(交感神経、副交感神経のどちらが優位な状態であるか)に加え、パワー(自律神経の絶対量。老化とともに減少することが知られている)がより重要であることを提言している。この自律神経測定は、通常、心電図解析と同等の精度が必要であるが、2024年、スマートフォンによりほぼ同精度の測定ができる機器の開発に成功した。

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