ローカル5G対応スマートデバイス2号機を開発
FCNT株式会社
FCNT株式会社(本社:神奈川県大和市、代表取締役社長 髙田克美、以下FCNT)は、ローカル5Gの本命といわれるSub-6 SAシステム向けローカル5G対応スマートデバイスの2号機を開発しました。今後、実証実験が本格化し、また商用サービスも開始されるなど需要の拡大が見込まれるローカル5G市場において、ネットワーク検証や実証実験に加え、商用利用も見据えた端末として2021年10月下旬より順次提供を開始いたします。
ローカル5G対応スマートデバイス2号機は、ローカル5GのSub-6帯Stand Alone方式(※1)に対応した端末です。昨年10月に提供を開始したローカル5G対応スマートデバイスの1号機に比べ、さらに小型・軽量化されたことで、より持ち運びがしやすく、ローカル5G環境での接続検証など、工場や発電所などの実証現場で優れた機動性を発揮することが可能となりました。さらに、カメラやGPS、マイク、加速度などの各種センサー、最新のAndroid™ OSを搭載し、お客様が自由にカスタマイズし、さまざまな用途に活用いただけます。
FCNTは、携帯電話事業を30年来続けてきた開発で培った無線技術とノウハウ、ネットワークの状態や品質を可視化する独自のツールを保有しています。これらを活用し、ローカル5G対応スマートデバイスを起点に、ネットワーク機器開発企業とのパートナーシップを通じて、お客様に合わせた最適かつ安定したローカル5G環境構築とローカル5Gを活用したソリューションの提供を目指しています。
本内容については、10月19日(火)から開催するオンライン形式のグローバルイベント「CEATEC 2021 ONLINE(10/19サイトオープン予定)」にて紹介いたします。
概要と背景
日本国内におけるローカル5G市場は、商用サービスの導入や検討に向けた実証実験の取り組みが本格化しています。ローカル5Gに積極的に取り組む企業は増加傾向にあり、また過去から取り組まれている企業はその規模を拡大し、実証検証や商用サービス化に向けたユースケースの創出が推進されています。(※2)
一方、このような市場環境の中においても、サービスのフロントとなるローカル5Gに対応したエッジデバイスのバリエーションが少ない実態は、依然として課題となっております。
このような状況を踏まえて、FCNTは、次世代のビジネスチャンスの創出を目指す、多くのお客様ニーズにお応えするために、日本製のローカル5G対応エッジデバイスの普及モデルとして「ローカル5G対応スマートデバイス2号機」を開発しました。
昨年提供を開始したローカル5G対応スマートデバイス1号機は、ローカル5Gに取り組まれている30社以上の企業に既に活用を開始いただいており、当社端末に対する引き合いも増加傾向にあります。FCNTは、今後もローカル5G対応の新端末の投入含め、市場およびお客様の動向を注視しながら、当該領域におけるビジネス拡大を図っていきます。
ローカル5G対応スマートデバイス2号機

ローカル5Gはじめ、ネットワークの状態や品質を可視化するネットワークモニター


- ※本画面は開発中のため、変更となる可能性があります。
ローカル5G対応スマートデバイスと提供サービスの特長
ローカル5G対応スマートデバイス
- 2021年10月下旬より提供開始
- ローカル5Gの制度化された周波数に対応
- 通信キャリアの公衆網の周波数にも対応
- 小型・軽量で持ち運びやすく、使いやすい
- OSにAndroidを採用し、検証用アプリケーションの開発・検証が容易
また、アプリケーションをインストールし、お客様が自由にカスタマイズ可能 - 4K撮影対応のカメラ、GPS、マイク、加速度などの各種センサーを搭載し、さまざまな検証が可能
- 高性能CPUを採用し、AIや4K動画の撮影・再生などの高負荷処理も可能
- Wi-Fi®、Bluetooth®、USBホスト対応により、さまざまな機器を追加・制御可能
ローカル5Gのネットワークの状態や品質を可視化するネットワークモニター
- ローカル5G対応スマートデバイス上で動作するFCNT独自の計測ツール
- 5G/ローカル5G(Sub-6)、LTEの無線情報をリアルタイムに表示が可能
- 位置情報を含む無線情報の時系列ログ保存が可能
- スループットの測定および測定ログの保存が可能
- シグナリングのリアルタイム表示およびログ出力が可能
ローカル5G対応スマートデバイス2号機の仕様
- 品名
- ローカル5G対応スマートデバイス
- 型名
- SMDE01001
- サイズ/重量
- 約152×72×8.5mm / 約162g
- CPU
- Snapdragon™ 765G
- ローカル5G対応バンド構成
- 5G(SA):n79(4.6-4.9GHz)
自営網としてB39(sXGP)に対応
- 公衆網対応バンド構成
- LTE:B1、B3、B19、B21、B42
5G(NSA):n78、n79
- メモリ(RAM/ROM)
- 8GB / 128GB
- OS
- Android 11
- ディスプレイ
- 約6.3インチFullHD+(2280×1080),有機EL
- カメラ
- リア:48MP+8MP(広角)+5MP(深度)/フロント:16MP
- コネクティビティ
- Wi-Fi(IEEE802.11a,b,g,n,ac)/Bluetooth 5.1/NFC+FeliCa
- 防水防塵
- IPX5,8/IP6X
- USB
- USB3.1(Type-C)
- センサー
- GPS, 地磁気, 加速度, ジャイロ, 近接, 照度, 指紋認証
- 電池容量
- 3,600mAh
5Gへの取り組み経緯
- 2020年 2月
- arrows 5GがSnapdragon 865 5Gモバイルプラットフォームを採用
- 2020年 4月
- 米Qualcomm社との協業により、5Gスマートフォンのリファレンスデザインを開発
- 2020年 7月
- arrows 5G F-51AをNTTドコモより発売
- 2020年 10月
- 富士通株式会社のローカル5Gパートナーシッププログラムに参加
- 2020年 12月
- arrows NX9 F-52AをNTTドコモより発売
- 2021年 7月
- 国土交通省 九州地方整備局が実施した「令和3年度前期防災通信訓練」にて、FCNTが開発した「エッジAIカメラ」による5Gを用いた360度映像(半天球)のリアルタイム配信活用の様子が、日本経済新聞に掲載
- 2021年 10月
- arrows We F-51Bを発表、NTTドコモより2021年12月上旬以降販売予定
arrows We FCG01を発表、KDDIおよび沖縄セルラー電話より 2021年12月上旬以降販売予定
arrows Weを発表、ソフトバンクより2021年12月上旬以降販売予定
関連Webサイト
- FCNTのローカル5Gソリューション
- 富士通株式会社のローカル5Gパートナーシッププログラムに参加(2020年10月8日)
- 富士通株式会社のローカル5Gパートナーシッププログラムにて接続確認デバイスとして掲載
- 令和2年度 総務省「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」成果報告書
No.4 海中の状況を可視化する仕組み等の実現にて当社端末が活用
概要版P8、全体版P159参照
令和2年度L5G開発実証成果報告書(概要版)_No4_海中の状況を可視化する仕組み等の実現1.pdf (go5g.go.jp)[PDF:3.29MB]
令和2年度L5G開発実証成果報告書_No4_海中の状況を可視化する仕組み等の実現.pdf (go5g.go.jp)[PDF:23.8MB]
商標について
- Wi-Fi®はWi-Fi Allianceの商標または登録商標です。
- Bluetooth®はBluetooth SIG,Inc.の登録商標です。
- Qualcomm、SnapdragonはQualcomm Incorporatedの商標または登録商標です。
Qualcomm SnapdragonはQualcomm Technologies, Inc.またはその子会社の製品です。 - Android™ は Google LLC の商標です。
- その他、記載されている商品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
注釈
- ※1Sub-6帯を用いて、5Gのみで動作する無線アクセスネットワーク構成。
- ※2総務省「令和3年度課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」に係る実証提案の公募の結果。
FCNT株式会社は2021年4月1日に富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社から社名を変更しました。